アイデンティティの消失

今年の夏、私に大きな変化があった。
毎日のようにしていた晩酌を、全くしなくなったのだ。
何故だかお酒を飲みたいと思わなくなり、この2ヶ月くらい、ほとんどお酒を飲んでいない。

プロフィールに好きなものとして上げているほど、私はお酒が好きだった。
どんなに疲れている時でも、お酒のためになら外出したし、「この一杯のために生きている」と本気で思っていた。
となると、今の私の生きる糧は何になるのだろうか。
ぽっかりと、自分の一部が抜け落ちたような感覚に陥ってしまう。
「お酒好き」って私のアイデンティティの1つじゃなかったの?
本当に不思議な感覚なのだ。
お酒が飲めなくて悲しいわけでもない。今の生活に満足している。
あんなに、私の中で比重が大きかったお酒が無くなったのに、だ。
どういうことなんだろう。

そう言えば、父親はヘビースモーカーだったのが、いつからかパッタリと吸わなくなっていた。その時どんな心境だったのか聞いてみようかな。

そのうち、こんなお酒を飲まない自分に慣れる日が来るのだろうか。
それとも、また飲みたいと思う日々がやってくるのだろうか。

お酒のコミュニティに参加してきて20年。
私の今の感情は置いておいても、この経験値があるので、ソフトドリンクでもまるでウイスキーを飲んでるように「酒飲みしぐさ」が出来る自信がある。だから酒好きのみなさん、コロナが収束した時は、遠慮しないで誘って欲しい。

2020/10/22