私の結婚観

20歳前後の頃、「私結婚願望ないから」と母親に宣言していたが、まさか母も私がこの年まで本当に結婚しないことになるとは思っていなかっただろう。私だって、そうは言いつつ、いつかはぼんやり結婚するものだと思っていた。
でも、長年お付き合いしていた人と30代前半にお別れした時、気付いてしまったのだ。
1人でも生きていける、、、いやむしろ、1人の方が楽なのでは?ということに、、、。

南海キャンディーズの山ちゃんが蒼井優さんとご結婚された時の記者会見で、当たり前のように「蒼井さんの手料理は食べましたか?何が好きですか?」という質問が出ていたのを見て、「ちょっと!山ちゃんだって料理するんだよ!」とテレビの前で思った私。
夫婦の家事の役割は、もちろん夫婦で決めたらいいし、他人が口を出すことではないけれど、女性がご飯を作って当然と思っている故のその質問に非常にモヤモヤした。
私も、ずっと「女が家事をするもの」「女は料理が出来て当たり前」といった価値観を植え付けられてきた。そんな日本の社会だったのだから仕方ないのだけど、、、でもそんな社会のままでは、やっぱり結婚なんてしたくないなと思ってしまう。

余談ですが、日曜昼間にやっていたテレビ番組の1コーナー「やってtry!」がとても嫌いだった。若い女の子にだけ料理させて、失敗しているところをスタジオのオヤジ達が馬鹿にして笑って見ているあの感じ。きみらオヤジたちも絶対家で料理してないだろ!と思ってました。
若いんだからこれから料理を覚えていけばいいし、どうしても苦手な子は外食したっていいんだよ。と、女の子たちをフォローしたくてたまらなかった。

さて、家庭内で男性は力仕事を求められたりするけれど、我ら独身女性は、大概のことを1人でやり抜く力も付け始めている。
昨年親友が、冷蔵庫を新調した際、オーブンを冷蔵庫の上に乗せるのに一苦労した話を漫談のように話してくれた。相当大変だったらしい。
乗せ終わった時彼女は、「私偉い!よく頑張った!」と自分で自分を誉めてあげたという。
かくいう私も、本棚を購入した時に、我が家は一階に玄関があり部屋が二階にあるので、180㎝ある本棚を二階まで1人で運び入れた。
その時私も「よくやった!」と自分を誉めてあげた。
力仕事だって、誉めることだって、自作できる独身女たち。

縫製を仕事にしているせいで家庭的なように勘違いされるが、家事に関しては超ズボラな私に、完璧なそれを求められたらつらいし無理。と同時に、シェルフを1人で組み立てることも出来るから、虫退治だって出来るから、男性に男らしさや頼もしさを求めない。
お金だって、相手がいつどんな状況になるかわからないから、1人で生きていけるくらいは何とか稼いでいきたい。
地震などで不安になった時、確かに家族がいたらと思うけど、でもメッセージを送り合える友人がいる。


大人になって、そんな過不足ない生活のなか、それでも一緒に人生を共にしたいと思える相手がいるって素敵だなと思う。
だから、やっぱり結婚願望はないけれど、そんな相手がいる結婚っていいなあと思う。

でも、、もしくは、、、老後は阿佐ヶ谷姉妹のようにマンションの隣同士で友人と生存確認をしながら過ごすのも悪くないなと勝手に思っていたりする。

2021/02/16