ビバ!シスターフッド

フェミニズムを勉強している中で「シスターフッド」という、凄くいい言葉を知った。
シスターフッドは女同士の連帯を表す。
フッドという言葉の響きから女たちがスクラムを組んでる雰囲気もするが、私の中では、弱さや傷をそっと分かち合う雰囲気を感じる。
「女性」という性に生まれてきたという理由だけで受けてきた傷や、モヤモヤした思い。全部言わなくても感覚的にわかるものたち。
「『テレビは見ない』というけれど」という本の中でライターの岩根彰子さんが、シスターフッドを描いた日本ドラマとして宮藤官九郎脚本の『監獄のお姫さま』を取り上げ、「立場も性格も異なる女たちが連帯できるのは、これまで受けてきた不条理や不本意な出来事の原因が根本的に同じだから」と書いていて、うんうん、と頷いた。
ジェーンスーさんの「私たちがプロポーズされないのには101の理由があってだな」の101個目に書かれている理由は、「病めるときも健やかなるときも、バカ笑いできる女友達に囲まれている」だった。
沢山の不条理の中、女友達は、何よりも安心できる存在なのだ。

「あなたが傷つかなければ私はそれでいい」
先日親友が私に言った。
そして、きっと、傷ついた時はバスタオルを広げて親友たちは私を待っていてくれるだろう。
時間をかけて築き上げた友人関係は、強く磐石だ。
その地盤の強さが私自身も強くしてくれる。

最近映画化された時に「これはシスターフッドの映画だ」と聞いていた、山内マリコさんの「あの子は貴族」を先日読んだ。
第3章、立場の違う女たちの気持ちの交差する瞬間に感動。
女同士を戦わせてるのって男じゃん!と気付いた女性たち。
唸りながら勢い良く読み終えた。
心の中で「ビバ!シスターフッド!」と叫びながら。

2021/06/07