結婚とか賃金格差とか。

先日、人づてにだが、私のことを「結婚できてない」という言い方をされていたことがあった。
アパレル業界にいるその方には「あらまあ、最先端のファッションを作ってる顔してずいぶんと古くさいことを言いますわね。」
と、少し毒を吐きたくなる。
いつまでたっても、“誰もが結婚したいものだ”という前提で話をされるので、とても疲れてしまう。

「結婚したがってる人がいるから紹介したい」と言われると、まず、なぜ先方は結婚したがっているのか、を聞いてみたい。
世間が結婚するべきと言っているから、結婚したいような気になってるのと違うだろうか。
女性が家にいたら家事をやってもらえるから結婚したいと思っているのではないか。
私も、いつかもしかしたら結婚、するかもしれない。ただそれは、そういうタイミングがきたらというだけのこと。
「とにかく結婚したい」という人のその本音は何なのか、みんな自分で掘り下げてみてはいかがだろうか。
収入が不安定だから。わかるよ。でも、結婚した相手が働くことができなくなってしまったら?その人の生活もあなたが背負う覚悟はあるか。

私は常々「大人二人生活できる分くらい稼いでいきたい」と思っていて、それは、もしいつか結婚した時に相手の男性がなんらかの事情で仕事を休みたいと言っても、大丈夫だよ、と言ってあげたい、というような感情からなのだが、
男性からも女性からも、「女性はそんなこと気にする必要ないよ」と言われてしまうことが多い。
けれど、私は女性の立場を上げたいフェミニストなのだ。
「男性に守られている」ように見えるものは、男社会が女性を弱い立場に置いているからだ。なんというマッチポンプ!
守られなくても大丈夫な社会を望むよ。
男女の賃金格差が無くなれば、結婚の理由に「収入面の不安」は無くなるだろう。
収入面の不安からモラハラやDVの被害を受けていても離婚できない人がいる。
今の社会は、女性を自立させたくないから、結婚をキラキラしたもののように見せて、賃金格差をぼやかしている。
令和になっても「女の子なんだから勉強はそこそこで」なんて子供に言う人もいる。そういった言説が女の自立する意欲を今までどれだけ削いできただろうか。
こんな社会で女が自立するのは本当に難しい。ぼんやりした男性と同じくらい女だってぼんやりして生きてみたい。

少し話は逸れたが、結婚は、1人でも生活できる人たちが、それでも一緒に人生を歩みたいと思ってするものだと思っている。
男性は生活する能力を。女性には、例え輝かなくてもいい、男性と同じようにきちんとした収入を。

2022/5/20